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抗感染症薬開発研究部門

ご挨拶(特任教授 渡辺 彰)

渡辺
 2018年4月から医療福祉学部抗感染症薬開発研究部門の特任教授に就任いたしました渡辺 彰と申します。
併せて、同じく4月から公益財団法人宮城県結核予防会の理事長を務めております。

2018年3月までは東北大学加齢医学研究所の抗感染症薬開発寄附研究部門の教授を務め、わが国の抗感染症薬の臨床開発を担って参りましたが、4月からは東北文化学園大学の皆様のご理解を賜って同じ名称の寄附講座を開設させていただき、これまでと同様の仕事を担っていくことになりました。

よろしくお願い申し上げます。

プロフィール

略歴
山形県山形市出身、山形東高校卒業、1974年東北大学医学部卒業、会津若松市竹田綜合病院や仙台厚生病院などで12年間の市中病院勤務の後、1986年、東北大学抗酸菌病研究所(現加齢医学研究所)内科医員となり、助手、講師、助教授を経て、2007年、東北大学加齢医学研究所抗感染症薬開発寄附研究部門教授、2018年東北文化学園大学医療福祉学部抗感染症薬開発研究部門特任教授に就任、現在に至る

社会活動
公益財団法人宮城県結核予防会理事長や宮城県の感染症対策委員会副委員長及び結核医療地域ネットワーク会議代表を務めると共に、日本感染症学会理事・日本結核病学会理事長・日本化学療法学会理事長を歴任し、日本感染症学会インフルエンザ委員会委員長・3学会合同サーベイランス委員会実務委員長なども歴任しました。現在は、日本化学療法学会で小児用キノロン薬適正使用推進委員会委員長、日本呼吸器学会で肺炎球菌ワクチン再接種問題検討委員会委員長及びワクチン問題委員会委員、その他を務めています。

論文リスト(2018年6月現在)
英文原著論文(筆頭・共著)139編、邦文原著論文(筆頭)124編、邦文原著論文(共著)234編、各種ガイドライン等(編集・分担執筆)54編、邦文著書(編集・監修)18編、邦文著書(分担執筆、筆頭・共著)334編、邦文学術商業誌特集等の企画編集19編、邦文総説論文(筆頭)500編(学生時代の1編を含む)、邦文総説論文(共著)189編

受賞
  • 2009年 緑膿菌の除菌に関する研究で第5回日本環境感染学会賞受賞
  • 2010年 Q熱に関する研究で日本感染症学会第55回二木(ふたき)賞を受賞
  • 2013年 結核医療とインフルエンザ医療に関する貢献で第65回保健文化賞受賞(厚生労働大臣表彰と共に、皇居で両陛下より拝謁を賜る)
  • 2017年 抗インフルエンザ薬の臨床開発とインフルエンザ感染症対策の推進への貢献で日本化学療法学会の第28回志賀 潔・秦 佐八郎記念賞を受賞
研究領域
感染症学、化学療法学、抗酸菌病学

趣味
読書百般(雑学/乱読)、モダンジャズ(もっぱら聞くだけ)、田舎道のドライブ

メッセージ
自分が/自分たちが/日本が今、いかなる立ち位置にいるのかを見極めることが重要です。
保健文化賞や志賀 潔・秦 佐八郎記念賞を受賞してそれを強く感じました。

保健文化賞の受賞理由は、インフルエンザ医療と結核医療への貢献というものでしたが、わが国のインフルエンザ医療は世界のトップに立っていますから、2009年の「新型」インフルエンザに際しては、WHOやCDCを含めて遅れている「世界」に追随する必要はなく、日本が行ってきたことを迷わず推進すべき、と発信する学会のまとめ役を買って出ました。

実際、わが国の2009年の「新型」インフルエンザの死亡は世界の主だった国で最小の202名、最大の被害は医学の最先進国であるはずの米国の12,000名(2010年2月時点)でした。医学の成果を医療へ最大限に生かしている国はどこの国なのか?がよく分かります。

一方、結核は、順調に減少はしているものの欧米から20年~40年遅れてその後を追いかけている状況ですから、将来のわが国の結核医療は欧米の通ってきた道を見習うべきです。彼らも苦労したのですが、結局は、結核患者を結核病棟に囲い込むのではなく、結核病棟を廃止して地域の高機能基幹病院で合併症・基礎疾患共々診療する体制に変わらざるを得ませんでした。

わが国の結核医療体制も大きく変わらざるを得ません。そして、新しい結核医療体制を担う人材を構築・育成すべきであり、日本結核病学会の理事長当時、私は人材育成の枠組み作りに当たりました。大変苦労しましたが、コ・メディカルの方々を含めて学会員が反転・増加し、将来の結核医療を担う人材は順調に育っています。

自分の立ち位置をしっかり認識すれば、迷うことはありません。

志賀・秦賞の志賀 潔先生は赤痢菌の発見者ですが、仙台出身の仙台市名誉市民で文化勲章を受章されました。勾当台公園に胸像があり、輪王寺にお墓があります。ぜひお出ましください。