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教員News(No.29)

作業療法学専攻
『認知症介護の支援に行動分析が役立たないだろうか』

作業療法学専攻 北川公路



認知症の行動・心理症状は介護をするにあたり大きな負担になるといわれています。これらの症状に対して認知症のひとに合わせたなじみのある環境作りや寄り添うケアなどの手法が多く行われています。このケアにプラスして行動分析の行動の捉え方が役立つのではないかと考えています。



 行動分析は、アメリカの心理学者スキナーが体系化した心理学・行動科学に関する学問で、行動やこころの働きを環境との相互作用という点から分析することで、個人の行動やこころの働きが生じる原因を明らかにしてきたものです。その行動やこころを「ある条件のもとで、ある行動をすると、ある環境の変化が生じる」と捉えます。

自分がした(行動した)あとに良いことが起きるとその行動が増えることはないでしょうか。行動をした後の結果や行動が起きる前の手がかりも行動に影響を与えていると考えています。

 

認知症の方々に限らず多くのひとは、行動の結果が良いとその行動が増加します。また、行動の結果が良くないとその行動が減少します。このような行動の捉え方をする行動分析が認知症ケアの現場に役に立ちはしないかと考えています。



日本認知症ケア学会特別重点課題研究として下記の試みをしています。

http://www.chihoucare.org/

上記サイトから「講座・大会情報」2016.12.4特別重点課題講座「介護支援を科学する!!:応用行動分析学に基づいた援助方法」をご覧ください。