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大学概要
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2021年度 東北文化学園大学・大学院 学長式辞

式辞
 東北文化学園大学を代表して、お祝いの言葉を述べさせていただきます。本日、晴れて卒業の日を迎えられた皆さん、誠におめでとうございます。また、今日までの長い学生生活を支え続けて下さった保護者の方々にも心からお祝いを申し上げます。

 まずは、皆さんが本学に入学以来、様々な苦難を乗り越えて勉学を継続してこられたことに、心から敬意を評します。特に最後の一年半は、新型コロナウイルス感染症の拡大のため、色々なことが制限を受け、不自由さを感じ、そして時には大変な困難を経験されたのではないでしょうか。皆さんは、同窓生の方から半年遅れての卒業となりましたが、ここまで諦めることなく努力を積み重ね、学位記を手にすることができました。このことをどうぞ誇りにしてください。保護者の皆様もどうか彼らの努力を褒めてあげてください。私も3人の卒業生の方を大変誇りに思います。

 皆さんがこれから飛び込む社会は、常に変化を遂げてきました。先日、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は、この感染症が落ち着くまでには、2−3年はかかると言っていました。それでも、この社会が変化を止めることは決してありません。例えばAIを初めとするIT関連の技術、様々な疾病の治療を可能とする生命科学技術などの進歩は、今後ますますその速度を早めると思われます。

 一方、今、世界各地で起こっていることからも想像されますが、今後、世界情勢はますます複雑化し、富める国と貧しい国、安全な国と何ら罪のない人々の生命が脅かされる国の格差はますます広がる可能性があります。日本の国内に目を向けても、特にコロナ禍にあっては様々な格差が目につきます。日本の若者の人口が減少していくことも大きな問題です。どうか、世の中の変化、世の中が抱える様々な問題に関心を持ち続けながら、そして自分が社会とどうか関わっていくかを考えながら、自分が進むべき道を見定めていってほしいと思います。

 本学の建学の精神・理念は、「輝ける者を育むです」。この「輝ける者」とは、自立した力を持ち、他者とかかわり合いながら未経験の問題に応える人です。これからも皆さんが学び続けるとともに、世界と日本の変化に関心を持ち続け、自らの輝きを増して行くことを願い、私の式辞といたします。本日は、誠におめでとうございます。

2021年9月30日
東北文化学園大学
学長 加賀谷 豊

学位記授与式2021年9月