皆さんも何か新しいスポーツを習得しようとした際、その分野に長けた熟練者・指導者からやり方を教わったと思います。
その際、指導者は練習方法をいろいろと工夫していたはずです。
これはリハビリテーション場面においても同様のことが言え、理学療法士は運動の(再)学習を促すために、対象者への伝え方を工夫しています。
しかし、この学習効果については、データが不足しているのが現状です。
そこで,私は身体運動学と心理学の手法を用いて、運動や動作の学習(運動学習)に有益な指導方法について研究しています。
現在は、そのなかでも理学療法士が日ごろから治療に用いている「手で直接身体に触れて指導する方法(ハンドリング)」や「口頭での説明(言語教示)」などの運動学習効果を主な研究テーマとしています。
この研究の成果を治療場面に応用することで、理学療法士が適切に治療方法を選択できるようになり、運動・動作獲得の効率化を促せると考えています。
また、急速に発展する人工知能やロボットスーツなどの先端科学が医療に導入され始めているから今だからこそ、「人がかかわる意義」を明らかにすべく研究を進めているところです。