「今回は学生が被験者となって、ゲームを1人でやる場合と2人の対戦型でやる場合、何もしていない場合の脳血流を比較しました。ゲーム時間は1回2〜3分。続けてやると影響が出るので、実験は数日空けて2回実施しました」と太田先生。機械で計測するのは、血液中にあるオキシヘモグロビン、デオキシヘモグロビン、トータルヘモグロビンの3種類の変化。
「ゲームをすると酸素と結びついたオキシヘモグロビンが脳に寄ってくる。それでまたゲームをやめると、それが下がる。つまり何もしていない時に比べてゲームを始めると血流が活発になるということがわかりました。ただ、それが患者の行動や話し方などとどう関わるのかというところまでの比較はできてないので、今後、そういうところも研究していきたいと思います」。
さらに、データの収集についても、今回は学生を対象にしましたが、ゲームに慣れている人と慣れていない人を比較したり、ゲームの違いによる比較をしたり、測定する脳血流の場所を変えて比較する必要もあると言います。
「ゲームへの期待感か、コントローラーを持った時点で一気にヘモグロビンの数値が上がっています」と太田先生