教員News(No.24)
子どもたちは今まで経験したことのない活動を、障害をもった身体で初めて学習するため難しさはありますが、生まれて初めてお絵かきの楽しさに気づいたり、一人でトイレに行けるようになったり、縄跳びを跳べるようになったり...。そんな沢山の初めての場面に立ち会い、子どもや保護者と一緒に喜びを分かち合えたときは、作業療法士になってよかったと思う瞬間でした。また、重度な障害をもち言語でのコミュニケーションが取りにくい方が、私の思いを感じとり筋緊張を緩めてくれたり、私を認識し目で追うようになってくれたり、私の足音を聞き分け彼なりのサインで“歌って”と伝えてくれたときは、他の人には聞こえない内緒話をしているようで嬉しかったです。見た目は小さな反応ですが、そこには大きなパワーがつまっていて、私はそのパワーに何度も驚かされ救われ、子どもたちと過ごす時間が単なる仕事ではなく、毎日の楽しみ、生きがいに変わっていきました。
これからは少し臨床を離れ教育の現場となりますが、出会ったお子さん、ご家族から学ばせていただいたこと、発達障害領域の作業療法の魅力を、作業療法士を目指す学生さんに伝えていけたらと考えています。また、保護者の方が贈ってくださった「新しい扉の鍵をどんどん開けていってください」という言葉を胸に、大学院でこれまでの経験の中での疑問点や不足していた点を見つめ直し、今後より質の高い作業療法が提供できるよう理解を深めていきたいです。対象疾患は多少異なりますが、大学内の発達支援教室で子どもたちの支援に携わらせていただく機会もあるので、子どもたちと過ごす時間を大切に、作業療法士として臨床力を磨いていきたいです。これからどうぞよろしくお願いいたします。