A. 学生がひとりで悩み続け、孤立していくことは、ぜひとも防ぎたいものです。まずは、学生の欠席直前の様子や授業への取り組みについて情報を集めるとよいでしょう。
「大学に行かなければ」「先生に連絡しなければ」と思いながらも、不安や困り感から動けない学生もいます。そのような場合、出席を促すだけのメールや電話では動き出せないかもしれません。まずは「あなたの話を聴きたい」「あなたのことを理解したい。力になりたい」というメッセージを伝えましょう。そのメッセージは、学生に「自分を心配しくれる人がいる」という安心感を与えることになります。学生が連絡に応じたら、緊張や不安の気持ちをいたわりながら面談日時などを決め、話を聴けるとよいでしょう。
学生の話す内容によっては、他教員や専門部署へ紹介することも有効です。しかし学生の中には、他者への紹介を「教員に見放された」と感じたり、ひとりで相談に行くことが難しかったりする場合もあります。「一緒に相談に行く、事前に相談先に事情を説明しておく等のサポートができる」ということを伝えましょう。そうすることが学生の安心感につながり、必要部署へ円滑につなぐことができます。
進級や卒業が差し迫っている時期に連絡がとれない場合は、早めに家族へ連絡して現状を確認することも必要です。ひとり暮らしで友人との連絡も途絶えている場合、一度直接様子を見に行くよう家族へお願いをし、早めに安否確認をしてもらいましょう。安全が確認された後、本人、家族とともに面談し、今後について話し合います。