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vol.4 指示が伝わらず、グループワークにも参加しない学生がいます

Q. 授業中に言葉だけで伝えても、指示が伝わっていない様子の学生がいます。いつも一人で、グループワークにも参加しません。このような学生にどのように関わっていけばよいですか。
A.  教員は「言わなくても分かるだろう」と思いがちですが、一見「やる気のない態度」や「努力不足」に見える学生の中には、暗黙のルールやマナーを理解できない学生もいます。具体的で分かりやすい言葉で伝えたり、文字や図表で示すなど明確にやるべきことを伝えると、学生全員が理解しやすくなります。

 高校までとは違い、大学は広い教室が増え、100分授業となります。注意集中が困難な学生や理解するのに時間がかかる学生には、以下の対応が効果的です。
・ 座席を前の方に指定する。
・ 一度に全ての情報を提示せず、分割して順序だてて伝える。
・ 文字や図表で示すなど、視覚情報をうまく活用する。
・ 説明ばかりでなく、途中にワークを入れたり適度な休憩を入れたりする。

 また、授業中に私語が多い、離席がある等の学生がいます。授業のオリエンテーションや授業内で、学生全体と「ルール」を共有することも大切です。
 
グループワークでは「極度に緊張して、自分から話し合いに入れない」「自分の考えをうまくアウトプットできない」という学生もいます。それをきっかけに欠席がちになる学生もいます。グループの様子を確認した上で、ときには「個人での取り組みを認める」等の対応が必要となる場合もあります。個人で取り組む際は、「自分の考え」「周りの発表を聞いた後の感想」をまとめさせるなど、指導の工夫も必要となるでしょう。

ポイント

①具体的に、言葉や文字で明確に伝える。
②座席の指定や適度な休憩時間を設ける。
③全学生にルールを明示し、「今取り組むべきこと」を明確にする。
④レポートでは、求める内容や構成を明確に説明する。
⑤グループワークで個人の取り組みを認めるなど工夫が必要な場合も。