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vol.13 ひとりぼっちでいる学生が気になります

Q. いつも一人でいる学生がいます。周囲に馴染めないのか気になります。このままにしてよいのでしょうか。何か働きかけた方がよいのでしょうか。
A. 学生が一人でいる理由は様々でしょう。「一人でいるのが好き」という学生もいます。一方で、「本当は他の人と関わりたいけれど、関わることができない」という学生もいます。引っ込み思案で声を掛けられない、既にグループができあがっていて入れない、編入や休学による学年差から馴染めないなど、状況は様々です。学内に友人がいないことは、学生生活の満足度を大きく左右する要因ともなっています。

今の大学生が友達と知り合うきっかけは、「1年生の授業」が最も多く、入学してすぐに知り合って築いた友人関係が、3年生、4年生まで継続することが多いようです。1年生の授業で自己紹介のプログラムを取り入れる先生もあるでしょう。しかし、昨今はSNSにより入学前から知り合う学生が増え、取り残されてしまう学生もいます。授業内で2~3人程度のグループでの課題や話し合いの機会を作り、知り合うきっかけを提供しましょう。その際、「今、興味を持っていること」など、初対面でも話しやすいテーマ設定をするとよいでしょう。グループ活動はメンバーを替えて繰り返すことで、新しい友人関係を築くきっかけにもなると思います。教員は様子を見て声掛けやコメントをするのもよいでしょう。

また、授業外でも、図書館や学食、フリースペースなどで一人で過ごしている学生を見かけたら、教職員は学生を見守りながら挨拶など声をかけてみてください。

様々な工夫や配慮をしても、一人で過ごす学生はいます。一人でいることは恥ずかしいことではなく、「一人でいられる力」というのもあります。学外では別の顔を持っているかもしれません。「一人でいても大丈夫」「今のままで大丈夫」という視点をこちら側が持つことも大切です。そのような視点は、一人で過ごす学生にとって安心感に繋がるでしょう。温かい声掛けをして学生を見守ってください。

ポイント

①学生同士が知り合うきっかけとなる「場」を提供する。
②授業内で取り組む課題にグループワークを取り入れる。
③様々な場面で学生を気にかけ見守りながら、挨拶など声をかけてみる。
④「一人でいても大丈夫」という温かい視点で、学生を見守る。