A. 本当に伝わったかどうかは、相手に確認しなければ分からないものですね。伝えたいことを話し終えたら、理解できたか否かを細かく確認したいところです。学生の理解が不十分な部分を特定できると、その場で伝え方を修正することもできるでしょう。
「何か質問はありますか?」「分からないところはありますか?」と尋ねるよりも、「ここまでのところで、確認しておきたいところはありますか?」「もう一度説明してほしいと思うところはありますか?」という聞き方のほうが、学生の負担感が少なくなるようです。
質問がないときに考えられる理由と対応をまとめたものがあります(大谷, 2020)。参考にしてみてください。
| 「質問が出ない」場合の考えられる理由 | 試してみたい対応 |
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| 可能性1: 話の内容が十分に理解できた。 | 対応は必要ありません。
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| 可能性2: 「理解できた」と思い込んでいる。 | 重要ポイントを一緒に整理し、本当に理解できたか否かを確認します。
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| 可能性3: 頭の中が整理されていない。 | あとから質問が出てくるかもしれません。「いつでも質問を受け付ける」ことをアナウンスします。
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| 可能性4: 質問はあるが、質問しにくい雰囲気がある | 確認の仕方を変えてみましょう。
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| 可能性5: 質問はあるが、授業時間が終了間近。急いで帰らなくてはならない。 | 改めて、質問できる機会を提供します。別の日時を約束する、あるいは別の手段(メールなどによる質問)を提案します。
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| 可能性6: 周囲に人がいると、質問しにくい。 | 個別の質問を受け付けることを提案します。
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