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総合政策学部 総合政策学科

第51回クリサロ報告

総合政策学部教授 小出実


『2017年10月14日、仙台の国見の丘に位置する東北文化学園大学にて第51回クリエイティブサロンが地方で初めて開催された。東北地方の教育学部の学生を含め、高校・大学の先生方など参加者は、合計57名であった。筆者は幹事として東北文化学園大学の共催、会場の確保、学内ポスター作りや案内掲示などを担当した。「アクティブ・ラーニング」に関する創造性教育研究の最前線と題して「主体的、対話的、深い学びを学修する」ための講演会・ワークショップを行った。東北文化学園大学の学長も最後まで参加され、多くの参加者に面白かったと言っていただけたこと、何よりも無事終了できたことが喜びであった。具体的にはアクティブ・ラーニング推進者のトップランナーとしてご活躍されている岩手県立花巻北高等学校校長の下町壽男先生、…アイデアプラントの石井力重先生と、川喜多二郎先生「移動大学」の後継者の國藤進先生が東北文化学園大学にご参集され、講演およびワークショップが行われた。…。(記事:小出実)』という全体説明の後に、さらに講演中の3名の写真と共に、その概要説明の記事が続いていた。

トップバッターの下町壽男先生の「育みたい生徒像に基づいた学校ぐるみですすめるアクティブ・ラーニング」ご講演の概要『教育現場の中では、進学校を中心に大学受験のための教育と学習が中心に行われている中、高校生の教育のあるべき姿が問われています。アクティブ・ラーニング」というテーマが与えられ、「主体的で対話的で深い学び」という教育方法が実践されているという状況で、「なぜ、アクティブ・ラーニングなのか」という問題提起から始まりました。教科教育のような断片化された知識を教育しても、生徒には響かないことを将棋の対局を例に話して頂きました。確かに、将棋の一手「矢倉囲い」のような盤面はイメージして記憶しやすい反面、羽生名人であってもアマのでたらめな盤面は浮かばないと言われているように、局面によってはイメージして記憶できません。生徒が経験したことをイメージして思い浮かべやすい状況を作り出してから学習しなければ、学習成果が期待できないことの例でした。他にも夢や目標の設定の仕方が教育には欠かせないことも経験として理解できる点でした。(宮城学院女子大学の西浦和樹先生:記事)』などの第51回クリサロ報告のニュースレターを読みながら、「あの時は準備が間に合わず大変だったなあ」と講演中も会場の後ろで参加者に配るための開催記念CDの準備をしたことやビデオ撮影など、裏方として協力してくれた学生と改めて談笑した。恩師の國藤先生との一生の思い出でもある。(2017・12・13)